本公演は終了致しました
多数ご来場頂きありがとうございました

 

2001年10月25日(木)〜28日(日)
25(木)
26(金)
27(土)
28(日)
2 : 00

7 : 00
料金/前売り= 3,500 円・当日= 3,800 円(税込)
[ 日時指定・全席自由 ]
サイスタジオコモネAスタジオ
お申し込み・お問い合わせ
サイ(株)   TEL 03-5375-1118
サイマーケット TEL 03-5995-2700

前売開始 8月27日(月)
 

作   竹内勇太郎
演出  小沢寿美恵
出演  関 えつ子・ 里村 孝雄

照明    樋口祐加
音響    藤平美保子
舞台監督  原田恵子
協力    俳優座劇場・劇団昴・劇団1980
企画・制作 マイプロデュース
       (吉田悦子・村井加壽)

 

 
  文明開化の波荒れる明治中期、花まちで
名人蝶六と囃された幇間「松乃家蝶六」。
明治二十三年十一月八日夜半、
東京府下柳橋料亭「吉川にて急死せり。
享年五十二才。
なお、蝶六の前身は「幕府首切役人
八代目山田浅右衛門」の噂あれど、
真偽のほど定かならず...
里村 孝雄
 
 
  時は平安後期、
京の都はさながら地獄絵巻。
所は、鬼が棲むという丹後の大江山
頃は秋、阿鼻叫喚の都から
「鬼になりたや」と鬼婆の棲む山塞を
訪ねし婆ひとり。
「のうのう、鬼にしてくだされ
のう鬼婆さま...」
その想いは... その理由は..
関 えつ子
 


ごあいさつ

サイスタジオ公演は「地域から良質な文化芸術を、さりげなく発信したい」との想いから、昨年より開催致しました。
今回はひとり芝居二本を企画し出演は芸暦の有る男女ベテラン俳優による競演となります。
更に初演出挑戦の劇団昴「小沢寿美恵」を筆頭に全員女性でスタッフを組みました。
出演者、演出者そして参加するスタッフ一同、今公演がそれぞれの自己表現の場としても有用である事を自覚し、
芝居創りに真摯に取り組んでおります。観客の皆様にひとときの良い時間を提供したいとの願いのもと、
妥協点を高く持ち格闘しておりますので、どうぞご期待下さい。

サイスタジオ主宰 吉田 悦子   

 

スタジオ公演 vol.2 開催によせて

プロデューサー  吉田 悦子

 時の流れに埋没してしまった出来事。歴史というほどのものではなく、ささやかな物語りを掘り起こし、舞台に乗せ、観て戴くことで何かが揺れ、その揺れがやがて良い風になって爽やかに吹き渡ってくれれば嬉しい・・・街の片隅の小さな稽古場から地 域の文化芸術を発信したい・・・との想いからスタジオ公演は企画しております。

 暑い夏から稽古を開始いたしました。
 まず、台本を読みます。俗に腑に落ちるという言葉がありますが、原作のセリフ全て が実は完璧ではない事が間々あります。
或いは作家にとっては完璧であっても演ずる役者の生理感覚に合わないことや、演出家の演出意図に合致しない言いまわしとかが出て参ります。
 深く何度も熟読します。歴史的背景も調べます。時には舞台となった地方へも行って見ます。
 そしてようやく上演作品への共通イメージを演出家、出演者、そしてプロデューサーともども確認します。
 しかし、しかしなのです・・・・。その想いを表現する演技術は必ずしも共通感覚で はありませんから又苦難の時間が始まります。
 演出家の演出が当然優先されますが、演出意図通りに役者が動けるかというと、双方ピタリと嵌まることはそうそう簡単にゆくものではありません。
 嵌まったと安堵すると翌日は嵌まらなかったり・・・。連日の稽古は桝目を埋めるように続きました。そして・・・そんなこんなで漸く上演の日を迎えます。
 しかし又しても、しかしです。
 観客のみなさまに喜んで戴けるでしょうか、心の片隅にいくらかでも優しい風が吹いてくれるでしょうか、市井の一隅から、ささやかな文化芸術の発信は出来るでしょうか・・・心配はつきません。

 今回も実力ある方々の暖かいご協力を戴きました。この場を借りて衷心より厚く御礼申し上げます。
 舞台スタッフも全て女性陣で動きました。参加した全ての者たちにとってステップアップの道であって欲しいと願っています。
 何はともあれ、貴重なお時間をこの会場にお出かけ戴きました観客のみな様あってこその上演です。心より感謝申し上げます。有難うございました。


演出家 小沢 寿美恵 の誕生

 予ねてより劇団昴の女優「小沢寿美恵」の演技は瞠目に値すると見てました。
知的に構築された演技は深く、キラリと光るものがあります。
 いつか、彼女に演出をさせてみたい、と数年前から考えても居りました。
 今回の演出を依頼した時、出来ません!といち言のもと、にべもなく断られましたが、怯むことなく説得しました結果、漸く演出家「小沢寿美恵」が誕生したという次第です。
 今回のホンは、まかり間違えば民話劇になりかねないと、考えていたものですから、演出家の知性に期待することが大でした。
 さて、演出家小沢寿美恵の過酷な日々が開始されました。大江山と幇間漬けの日々です。演出家なんて言えません、と謙遜しますが、さすがキャリアを感じさせる的確な演出と演技指導は当を得て、役者を納得させるに充分でした。
 幕が開けば芝居は演出家の手を離れます。彼女は今、寂しさ感じているのかもしれ ません。お疲れさまでした。

 

関 えつ子 という女優

 関えつ子は舞台を丸抱えにして迫力ある演技で魅了する、というスタイルの女優とみました。ひとり芝居を続けてきたサービス精神もアクも混在します。
 今回は従来のスタイルをより洗練させるため、心の内へ中へと演出家は深い演技を要求しました。ひとりでやってきた彼女にとってはかなりキツイ要求だったのではないでしょうか。しかし、持ち前のバイタリティで頑張りました。
 女優を職業としながら、二人の娘を育てました。ひとりは染色の道を、そしてもうひとりは歌もダンスも芝居も達者で素敵なミュージカル女優となりました。
 さぁ、関えつ子のパワー溢れる舞台をご堪能ください。

 

里村 孝雄 という役者

 人斬り浅右衛門と幇間・・・両極にある人物を表現できる役者は・・・プロデュー サー、両名はあの人では暗すぎる、この人では明るすぎると、思案投げ首でした。
 と、突然お互いの口は「サトムラ・・」殆ど同時に発したのです。ということで、
 里村孝雄14年ぶりの「ひとり芝居」挑戦が開始されました。彼の作業はまず台本を生理感覚に合わせるところから始まります。これが何とも時間のかかる作業でした。
 おまけに幇間の芸もあります。途中で何度か後悔したのではないかと、いささか気になります。多分かなりの奮闘努力と推測いたしますが、しかしそこはそれ、役者魂とでも申しましょうか、そんなことは微塵も見せない舞台です。どうぞ、お楽しみく ださい。

2001年10月23日
吉田 悦子 記